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巻き爪の治療で爪にワイヤーを刺している患者がいます。

MRI対応の素材が使われているのでしょうか?

また、爪に穴をあけてワイヤーを貫通させていることと、指とワイヤーで円を作っているため渦電流があると考えられます。やけど等の問題は大丈夫なのでしょうか?

金属製ワイヤーを用いた治療中は禁忌としたほうがよいのか、検査を行ってもよいのか、判断に困っております。

明確な回答をいただけると助かります。よろしくお願いします。
医療機器・器具
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質問のあったマチワイヤは、ニッケル・チタン合金に特殊処理を施した形状記憶合金で磁性に関する情報はありません。ガントリに吸引されない保証はありませんので、吸引するものと考えて対応すべきと考えます。ただ、質量が非常に小さいこと、発熱しても生命に影響を与えるほどの障害がまず起こらないこと、吸引による飛散防止措置を採れることなどを考慮すると、治療中の半年から1年を完全に禁忌にするかどうかは考慮してもいいかもしれません。

巻き爪治療器具に対するリスクとMRI検査のベネフィットをまず考慮いただき、そのことを本人に説明し、主治医に承諾を得るとともに巻き爪治療を施した皮膚科にも治療が無になるかもしれないことに対する承諾を得たうえで、MRI検査に関する承諾書にサインをいただく。仮に実施するとなれば、まず徐々にMRIガントリに近づいて5ガウスラインで吸引を自覚すれば検査は無理だと判断する。吸引を感じなくても検査中に回転力や持続する弱い吸引力によって移動する可能があるので飛散防止策を講じる。発熱についてはエマジェンシボールで知らせていただく方策を採る。検査中は、被検者から目を離さないようにする。

しかしながら、被検者が急性期梗塞など予断を許さない状態である場合には、この治療器具が飛散しないように措置をしたうえでMRI検査を実施して、早期治療につなげることが肝要である。

同様の巻き爪治療器具に、銅・アルミニウム・マンガン合金のマニクリップ、ニッケル・チタン形状記憶合金のマニプレート、スチール鋼製のVHO治療器具も同様の対応とする。

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